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ZASSO
KAZUTO YOSHIKAWA / 展覽主視覺

AD / P / D:IKOI GRAPHIC / 林鼎國



木は朽ちるという美しい可能性を持っています。それを美しいと感じるのは、われわれ自身も生の盛りを経て、やがて老いて朽ちていくことを知っているからかもしれません。緻密な年輪、節や朽ちは、その死んだ木が生き抜いた過去の時間そのものであり、それは見る人に今ここで生きているという美しい生の瞬間を実感させる力があるように思います。子供の頃に住んでいた家のそばには森があり、そこでは膨大な数の生死が季節ごとに繰り返されているのを感じながら育ちました。木は自分の遊び相手であると同時に、樹液には虫が群がり、枝には鳥が巣を作り、新緑はやがて腐葉土となって森の命を養っていました。嵐の夜には巨木がゴーゴーと音をたて、布団の中で畏れを抱いた存在でもありました。わたしにとっての木は、ただの材料としての質量ではなく、ガサガサした皮や青臭い匂いを持つ、生きものとしての樹のようです。自分が作るものにもその命の気配や生々しい官能性を映しこめたらと思っています。




ARTIST│吉川和人 KAZUTO YOSHIKAWA
1976 年出生於福島的鄉間,於義大利家具品牌 Cassina IXC 的日本總代理工作了 12 年。東日本大震災發生後,重新思考人生並且離開了原本的工作。重返位於岐阜縣的學校學習傳統的木工技術同時研究日本的木材文化。為了更接近木材的原產地,於三重縣的原始森林中建立了第二個工作室「森林中的一天」。